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庭の花木と、風と、土と

こんにちは

Blue blue LettersのMihokoです。


庭の花とカリグラフィー
庭の花とカリグラフィー

初夏のような陽射しかと思えば、冷たい雨が降ったり、不安定なお天気が続いています。

この春は特に、寒暖差が激しくて体調崩された方も多かったのでは?

揺らぎ期のわたし達世代は、不調が長引いて辛いですよね。


そんな不安定な天候も、庭の花木たちにとってみれば、嬉しい陽射し、恵みの雨、踊りたくなるような風なんだろうと思います。

実際、昨日の雨に濡れて、なんだか一斉に喜んでいるようにも見えます。


この時期、庭は日毎に変化し、それを発見するのはとても楽しいものです。

毎朝、庭やデッキの花たちの様子を見ながら水やりをするのですが、風に吹かれながら、空を見上げ、土をいじり、花木に触れると不思議と心が落ち着きます。

わたしの、ささやかな朝のリラックスタイムです。


そんなわたしの庭は、我が家を新築した後、住まいながら時間をかけてプランニングし

造園家、荻野寿也さんに設えていただきました。

大きな庭を想像されるかもしれませんが、実は家正面アプローチに配した小さな庭です。


小さな庭ながら、木は樹高が高く、細くしなやかな枝ぶりのものをメインに約30種類ほど植え込んであります。ほとんどの樹木は荻野さんの山から採ってそのまま、庭に移植してもらいました。

荻野寿也さんデザインの樹木たちは、ゆたったり伸びやか、繊細なラインが美しい
荻野寿也さんデザインの樹木たちは、ゆたったり伸びやか、繊細なラインが美しい

荻野さんが指揮を取り、まるで大きな花器に活け花を挿すかのように、絶妙な美しい職人技で作り上げられていく光景は、圧巻でした。

引き渡しの時には、「すべての樹木たちに、美しく育つように言い聞かせております。」と、託されました。


その日から、責任重大、わたしなりに必死に面倒みるのですが、この地は、赤膚焼きで有名な粘土質の土、しかも西陽がきつく当たる場所のため、水やりのタイミングも難しく、残念ながら根付かず、だめにしたものもあります。


始めのうちは、その変化に一喜一憂して、荻野さんに助けを求めました。


樹木がその土地に馴染むまでは、自分で落葉したり、枝を枯らしたり調整するそうです。

強い風が吹いたら、身を守るために不要な枝を自ら折る、などお話を聞き、樹木の持つ本来の生命力の強さを信じることを学びました。


秋には真紅に染まったもみじも8年目で枯れてしまい、今は品種の違うものが植っています。
秋には真紅に染まったもみじも8年目で枯れてしまい、今は品種の違うものが植っています。

枯れていく姿を見るのは、残念でならないけれど、新たな生命の世代交代と受け入れました。我が家はそれらを切って乾燥させ、冬に薪ストーブの燃料としてありがたく使い切ることにしています。


そんな庭とともに、いい塩梅で手を抜き、自然に委ねることも学びながら、今年で13年。

思いのほか大きく成長したり、異常気象による害虫被害を受けたり、新たに植え替えたり......と庭の花木たちもずいぶん姿が変わりました。


けれど、わたしの朝は、ずっと同じ。

今朝も水やりをしながら、大きく育ったシマトネリコを見上げれば、ぐんぐん芽吹く鮮やかな新芽が嬉しいし、一斉に咲き出したハクサンボクの花に癒されるし、足元のタイムの花の清々しい香りに心踊るのです。

毎年初夏の始まりを告げるハクサンボクの花。純白レースの鞠のように綺麗な姿にうっとり。
毎年初夏の始まりを告げるハクサンボクの花。純白レースの鞠のように綺麗な姿にうっとり。

今日は、伸びた枝を剪定がてらハクサンボクの花をカットして部屋へ。


花器に差して、また愛でます。

そうすると、添えたい言葉が浮かんできます。

ペンと紙を取り出し、花を愛でながら書くのがわたしの最大の癒し。

ひと筆ひと筆、徐々に、心が整う感覚です。

リネンのような香りとともに最高のメディテーションタイムなのです。


季節にそっと抱かれましょう、と添えて
季節にそっと抱かれましょう、と添えて

庭に限らず、ベランダでプランターでも、キッチンの窓辺でも、暮らし中に季節の花を取り入れてみれば、気軽に手元で愛でることができます。


窓を開けて、風を感じ、土をいじり、小さな自然の中に身を置いてみる。

それは、ささやかだけど贅沢なことなのです。

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