バリの青に、解れ、感覚を呼び戻す旅|Blue, Breath and Stillness
- Mihoko Blue
- 7月12日
- 読了時間: 5分
おはようございます。
Blue blue Letters の Mihoko です。
お久しぶりの日曜日の朝のブログ配信ですが、いかがお過ごしでしょうか。
西日本は梅雨が明けて、すっかり真夏の日差しになりましたね。
先日、少し早めの夏休みに、親友と一緒にバリ島へ行ってきました。
南国特有の強い日差しの中でも、不思議と体が重くなることはなくて、心地よい風に吹かれながら、ただただリラックスできた時間でした。

いつも何か抱えていて、ゆっくり休むことができていなかったわたし。思い切って1週間だけ、日本を離れて、仕事を停めて、心配事を手放して、好きなことだけをする時間を過ごしてみました。
あまり細かい計画を立てず、気のままに旅することが叶うのも、よくお互いを知り尽くした親友のおかげです。(実は、このバリへの旅はかなり前から約束していて、還暦を迎える記念すべき今年!いろいろなタイミングも重なり、実現することができました。)
旅を終えた今思うのは、必要だったのは「休む」ことではなく、「感じる」ことを思い出す時間だったのかもしれない、ということです。
Blue ——魂を鎮める青。
"Blue enough to quiet the soul."——魂を鎮めるほどの、青。
バリ島に降り立って、チャーターした車で1時間半ほど走った先に現れたプライベート・ヴィラ、その名も Blue Karma Village。
エントランスゲートをくぐった瞬間、目の前に広がる光景に心を奪われました。

オープンエアのロビーの奥には、青いガーデンプール。青々とした熱帯植物、青いデッキチェアとパラソル。ロビーのブルーデニムのソファ。その名の通り青でまとめられた空間は、不思議なほど落ち着いていて、腰を下ろしてウェルカムドリンクを一口含んだ瞬間、体からふっと力が抜けていくのがわかりました。

バリの空と、海と、森と、風に身を置いてみると——
呼吸が深くなる。
胸が軽くなる。
頭が解れていく……
心と体がとてもリラックスしていました。
人の手から生まれた青にも惹かれて、ショップや工房を訪ねて手に入れたものもあります。持ち帰ってきた JENGGALA の陶器と、シルクのバティック…..
シルクならではのしなやかな光沢と、ひんやりした陶器の色合い。静かな水面に映る緑と青の記憶が、そこに宿っているようです。
バリで出会った青は、わたしの忘れられないものになりました。

Breath ——深い呼吸。
"I soften with every breath."——息をするたびに、わたしは緩んでいく。
木々の緑に囲まれた石像の静けさ。緑の傘の下でこぼれる光と影。思いがけないほど鮮やかなピンクの花びら。

視界に飛び込んでくる色が、いつもより鮮明にくっきりして見えるような感覚でした。
深く吸い込んで、細胞まで浸透させたい。そう、体が言っているような気がしました。
朝、いつもより早く目覚めて、扉の外のオープンエアのバスルームで深呼吸。夜の間に雨が降ったのか、湿り気を帯びたひんやりした空気が、肺の奥まで入ってきます。
ヨガインストラクターに導かれて深い呼吸を重ねていたら、いつものポーズがさらに深まって、シンギングボールの音色が呼応するように体中に響き渡るのです。

夕暮れが空を染めて、水面がその色をそっと映し出す頃、鳥の声も、風の匂いも、肌に当たる空気の温度も、すべてがいつもよりずっと近くに感じて、不思議と呼吸が深くなるのでした。

そして、暗闇に溶けていくビーチで、波の音だけが世界のすべてになる瞬間——。
静寂の中で、ふと気づきました。わたしの五感は、ここでようやく目を覚ましたのかもしれない、と。

Stillness ——静けさに浸る
"Steeped in stillness."——静けさに、浸されている。
ガラスのポットの中で、茶葉がゆっくりとほどけていく。琥珀色に色づいていくお湯を眺めているだけで、もう十分に満たされていく感覚がありました。

体がゆるみきったところに、香りが染み込んできます。
Rajasthan Oil、Fusion、Flying Bamboo Oil——名前を聞くだけで、どこか遠くへ連れて行かれるような気持ちに…..マリーゴールドの香りと、絞りたてのタオルの温度。一杯のお茶、一滴のオイル、一片のライム。
いつもなら見落としてしまうようなことも、味わい深く染み込んでいくような小さな幸せがここにはたくさんありました。

バリでは、目にするものも、味わうことも、香ることも、触れることも、聴くことも、深く「感じる」ことができる時間の中にありました。
感覚が静かに、そのまま体に染み込んでいくような時間でした。

Epilogue——感覚は、いつでも呼び戻せる
青にふれ、呼吸で緩み、静けさに浸された数日間。特別なことは何もなく、ある意味成り行きにも任せながら、バリでの時間を親友と一緒に楽しみました。
ケチャダンスの躍動感、色鮮やかなスムージーや美味しいナシゴレン、美しい民族衣装に伝統音楽——それらもスパイスのように記憶に残っています。でも日常に戻った今、ふとした瞬間に思い出すのは、あの青や、深い呼吸や、夕暮れの色合い、ジンジャーティーの味や、エキゾチックなアロマの香りなのです。
感覚は、記憶と共に、いつでも呼び戻せるのかもしれません。
帰国して、最初にしたことは、ペンを持つことでした。
バリで研ぎ澄まされた感覚を、そのまま文字に乗せたくて。ゆっくりと呼吸を整えて、ひと筆ひと筆。あの静けさが、手の先まで戻ってくるような気がしました。
カリグラフィーは、技術を磨く時間でもあるけれど、感覚を呼び戻す時間でもあるとあらためて思いました。旅先でなくても、ペンを持って深呼吸をすれば——あの青や、静けさや、やわらかな呼吸が、きっとそこに戻ってきます。
カリグラフィーを通して、そういう時間をご一緒できたら幸せです。
次はどんな旅をしましょうか。
そしてその旅を、どんな言葉で綴りましょうか。
Mihoko




